当時は新聞にも広告が載っていたらしい伝説の『ビジネス最前線』。作られた時期はおそらく、特捜が終わるか終わらないかくらいの時期ではないかと思われる(本郷功次郎のパンチパーマから推測)。“名作テレビドラマ「特捜最前線」の名優とスタッフ陣が制作協力”と鼻息荒く謳っておりますが、実際には経営者教育研究所なるアヤシゲな機関が、社員教育用ビデオの制作を東映に外注したってところで、東映が作ってるんだからスタッフが被るのは当たり前〜という話。特捜最前線という番組タイトルにそういう宣伝効果を期待した会社があった、というのも驚きだが、結局特捜を見ている層というのが経営者陣(いわゆるオヤジ層)に被っていた、ということか。ちなみに価格は、4巻セットで148,000円。高いが、業務用ということでけっこう売れたことは売れたらしく、今でも社員教育用に使っている会社もあるとかないとか。しかしながら、原作者の財部一朗のプロフィールに「地獄の訓練」開発者って書いてあるのを見るとやばい仕事なんじゃないかという気もする……。この財部なる人物が特捜某話「リ○チ経営塾・消えた父親たち!」の戸浦六宏のような容貌なのがはまりすぎ。というか、戸浦氏は役だからいいんであって、こっちはマジモンだからなぁ……とけっこうドキがムネムネするわけです。頼む方も、なんでよりによって「リ○チ経営塾」みたいな話を放送している特捜スタッフに頼むかなぁ。そういう疑問を抱きつつもやもやしてるとそこそこ面白い作品である。まじめに見ると、社員教育用ビデオとしては面白いけど、ドラマとして特捜的な面白さは期待できない代物。という感じ。詳細はそのうち別コーナーで特集するとして、ここではパンフレットのみご紹介。
「最前線」の「線」の字の微妙な位置に注目。カウンセラー役の二谷英明、楠木営業部長役の本郷功次郎、平手企画課長役の横光克彦、横光克彦に至っては「戦士のバラード」という主題歌まで歌っている。二谷英明は「世にも奇妙な物語」のタモリのような役どころなのだが、なぜか妙にフレンドリー(対視聴者)。しかし特捜の良さって、主役たちの(組織から/世間からの両方の意味で)はみだしっこぶりだと思うので、こういう組織のまっただ中でそこに馴染んでいる特捜メンツを見るのはかなりやるせない。サブタイトルは、第1部「遅れた報告」、第2部「切れたコミュニケーション」、第3部「部長の一喝」、第4部「無届直行」。
これが自慢の?豪華キャスト、キャスティング協力は演劇集団・円。特捜っぽいところでは梅原正樹や北村総一朗が……ちなみに北村氏は横光氏のライバルという設定。スタッフ的には監督・脚本の藤井邦夫、撮影の内田正司あたりが特捜っぽい。藤井氏の話では、脚本や監督はほとんど向こう(経営者教育研究所)が準備していたので、やることはほとんどなかったと……というか、あまり思い出したくない過去らしい。演出面での藤井邦夫らしさが発揮されていたのは、本編とあまり関係ない社員のデートシーンやあんみつ食べに行くシーンとかだったしなぁ。デートシーンがやたら長い社員教育用ビデオ……。
そして主題歌『戦士のバラード』。唄・横光克彦で無表情に歌い上げる。腕に覚えのある人は弾き語りなどしてみよう、レッツトライ! 左上の「ロックバラード」に注目。この歌はロックなバラードらしいですよ。「野武士のように」っていう歌詞といい、本当は藤○弘(ドラえもんの作者ではない)に歌わせたかったのではないか疑惑アリ。